2016年7月29日金曜日

【137冊目】William Shakespeare, Romeo and Juliet (PR Level 3)

やさしい英語の本、通算137冊目は、
ペンギン・リーダーズのレベル3(1200語レベル)の7冊目として、

イングランドの劇作家
ウィリアム・シェイクスピア
(William Shakespeare 1564.4-1616.4)の
戯曲『ロミオとジュリエット』を読みました。

推定創作年は1594-6年、初版は1597年とされているので、
シェイクスピア30代初めの作品ということになります


William Shakespeare
Romeo and Juliet

Retold by Anne Cllins
〔Penguin Readers Level 3〕
First published by Penguin Books 2002
This edition published 2008
13,684語

2年3ヶ月前(2014年4月)に、
オックスフォード・ブックワームの
ステージ2(700語レベル 6,306語)で読んでいるので、

やさしい英語では2回目の
『ロミオとジュリエット』です。

700語レベルから1,200語レベルに上がり、
総語数も6,306語から13,684語に増えているので、
それなりに難しかったのですが、

全訳も読み終えているからか、ほぼ辞書の助けなしで、
最後まで読み終えることができました。

400年以上前のお話なので、
初めて読んだころはかなり違和感があったのですが、
話の流れが頭に入って来ると、
古典的なラブストーリーとして楽しめるようになって来ました。

もとはお芝居ですので、
本当はよい舞台を観られるのが一番なのですが、

今はまず不可能な生活をしているので、
やさしい英語で読んだり、翻訳で読んだりしながら、
少しずつ作品に近づいていければと思っています。


  ***

翻訳はいくつか手に入れた中で、
今の日本語を読むのと同じ感覚で読み通せたのは、
河合祥一郎(かわいしょういちろう)氏のみでした。


ウィリアム・シェイクスピア著
河合祥一郎 訳
『新訳 ロミオとジュリエット』
(角川文庫、2005年6月)

 ※この翻訳は、
  鴻上尚史(こうかみしょうじ 1958.8-)氏が演出した
  公演のために訳し下ろした上演台本をもとにしており、
  この翻訳にもとづく初演が、
  2004年1月15日-2月 7日 東京グローブ座改装披露記念公演
       2月21日-2月25日 NHK大阪ホールでの公演
  に行われています(本書177頁および巻末参照)。


なお今回、
映画はどうだろうと思って調べてみると、
1968年公開の映画が一番おもしろそうだったので、
近々観てみようと思っています。

イタリア出身の
フランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli, 1923.2- )監督のもとで、

ジュリエット役にイギリスの女優
オリヴィア・ハッセー(Olovoa Hussey, 1951.4- )、

ロミオ役にイギリスの男優
レナード・ホワイティング(Leonard Whiting, 1950.6- )を配した映画です。



本来、舞台で演じられるものなので、
よい舞台に接することができるならそれが一番ですが、

舞台をめったに観られない分、
評価の定まった映画に親しむのもありかなと。

映画は詳しくないのですが、
暇をみつけて名作を少しずつ観ていこうと思います。


※第137冊目。総計1,187,719語。

2016年7月27日水曜日

【読了】シェイクスピア著(安西徹雄訳)『ジュリアス・シーザー』(光文社古典新訳文庫)

イギリスの劇作家
ウィリアム・シェイクスピア
(William Shakespeare 1564.4-1616.4)の
戯曲『ジュリアス・シーザー』を読みました。

推定執筆年は1599年、初版は1623年なので、
シェイクスピア30代半ばの作品ということになります。


ウィリアム・シェイクスピア著
安西徹雄(あんざいてつお)訳
『ジュリアス・シーザー』
(光文社古典新訳文庫、2007年1月)

 ※巻末に、「本訳書の土台となっているのは、一九八九年五月、安西自身の訳・演出により、東京グローブ座で上演した『ジュリアス・シーザー』の台本である。(中略)ただし、この時の翻訳は、あくまで直接、上演用として訳した台本で、原作の三分の一ほどはカットしたものだった。今度、新しく古典新訳文庫に収められることになって、カットした部分はすべて新しく訳出し、旧訳の部分もまた、あらためて全面的に改稿した上で、完訳本の形で上梓する機会が与えられた」とある(文庫226頁)。

最近やさしい英語で読んだので、
この際、翻訳も読んでおこうと思い、

以前から「積読」状態だった
安西徹雄(あんざいてつお)氏の翻訳で読んでみました。

ほかにも
福田恆存(ふくだつねあり)訳、
小田島雄志(おだしまゆうし)訳、
松岡和子(まつおかかずこ)訳は手もとに置いてありますが、

この3者よりはずっと読みやすい訳文で、
元から日本語の文章を読むように、
最後まで読み通すことができました。

福田恒存訳
『ジュリアス・シーザー』
(新潮文庫、1968年3月)
 ※初出は新潮社〔シェイクスピア全集8〕1960年9月。

小田島雄志訳
『ジュリアス・シーザー』
(白水Uブックス20、1983年10月)

松岡和子訳
『ジュリアス・シーザー』
(ちくま文庫〔シェイクスピア全集25〕2014年7月)

ジュリアス・シーザーについては、
4年ほど前に塩野七生氏の
『ローマ人の物語Ⅳ ユリウス・カエサル ― ルビコン以前』
 (新潮社、1995年9月)
『ローマ人の物語Ⅴ ユリウス・カエサル ― ルビコン以後』
 (新潮社、1996年4月)
を読んでいるので、史実との相違点も意識しながら、
興味深く読み進めることができました。

民衆の支持によって、
政治的な正しさが左右される様子がうまく、
描写されているように思われました。

2016年7月14日木曜日

【136冊目】 Stories from Shakespeare (PR Level 3)

やさしい英語の本、通算136冊目は、
ペンギン・リーダーズのレベル3(1200語レベル)の6冊目として、

イングランドの劇作家
ウィリアム・シェイクスピア
(William Shakespeare 1564.4-1616.4)の
戯曲集を読みました。

喜劇2作
ヴェニスの商人 The merchant of Venice
夏の夜の夢 A Midsummer Night's Dream
と、悲劇2作
ハムレット Hamlet
ジュリアス・シーザー Julius Caesar
の計4作を、1話3,000語ほどでやさしい小説に書き直してあります。


Stories from Shakespeare

Retold by Anne Cllins
〔Penguin Readers Level 3〕
First published by Penguin Books 2000
This edition published 2008
13,148語

それぞれの推定執筆年代と初出版の時期を記しておきます。
「ヴェニスの商人」1596-8年執筆(?)、1600年初出版、
「夏の夜の夢」1595-6年執筆(?)、1600年初出版、
「ハムレット」1600年執筆(?)、1603年初出版、
「ジュリアス・シーザー」1599年執筆(?)、1623年初出版。

1600年当時シェイクスピアは36歳でしたので、
おおむね30代半ばに執筆された作品ということになります。

※河合祥一郎著『あらすじで読むシェイクスピア全作品』(祥伝社新書、2013年12月)を参照。

やさしい英語では、
2014年4月『ロミオとジュリエット』
2014年5月『ハムレット』『から騒ぎ』
2015年5月『夏の夜の夢』
と読んできているので、
5冊目のシェイクスピアということになります。

収録されている4作のうち、
「夏の夜の夢」「ハムレット」は2度目の挑戦なので、
初めてなのは「ヴェニスの商人」「ジュリアス・シーザー」の2作のみでした。

1冊に4作も詰め込んであったので、
内容面で多少の心配もありましたが、
どれもわかりやすい英文で上手くまとめられてあり、
話の流れがすっと頭に入って来て、
感心しながら読み進めることができました。

今回の4作のうち、
「ヴェニスの商人」「ジュリアス・シーザー」は、
まだ翻訳を読んだことがなかったので、

いくつか手に取ってみた上で、
光文社古典新訳文庫の安西徹雄(あんざいてつお 1933.4-2008.5)訳で読んでみることにしました。


安西徹雄訳
『ジュリアス・シーザー』
(光文社古典新訳文庫、2006年12月)


安西徹雄訳
『ヴェニスの商人』
(光文社古典新訳文庫、2007年6月)

シェイクスピアの翻訳は、今はおもに
河合祥一郎(かわいしょういちろう 1960.7- )氏の翻訳で読み進めているのですが、
『ジュリアス・シーザー』は未翻訳でした。

改めて探してみたところ、読みにくい翻訳が多い中、
素人の私にも滞りなく読み進められたのが、安西訳でした。

『ヴェニスの商人』には河合訳も出ていますが、
こちらは珍しく、流れの悪さの残る、持って回った感じの訳文だったので、

安西訳を手にしてみたところ、
『ジュリアス・シーザー』と同じテンポ感で、
滞りなく読み進めることができたので、こちらに挑戦中です。


意外によくできた1冊なので、
高校生くらいから読めるシェイクスピア入門としてもお薦めです。


※第136冊目。総計1,174,035語。