2013年10月12日土曜日

【読了】ヤンソン著(冨原眞弓訳)『小さなトロールと大きな洪水』

フィンランドの首都ヘルシンキ生まれの
画家、小説家トーベ・ヤンソン(1914.8-2001.6)の

ムーミン・シリーズ第1作、
小説『小さなトロールと大きな洪水』を読みました。

ヤンソン31歳の時(1945)に出版された作品です。

注目されぬまま絶版になり、
1991年まで再販されなかったため、

ムーミンシリーズの第1作として
一般に認識されたのは1990年代に入ってからだそうです。


ヤンソンはフィンランド生まれですが、
スウェーデン語系のフィンランド人なので、

ムーミンの原作はフィンランド語ではなく、
スウェーデン語で書かれているそうです。


 トーベ・ヤンソン著
冨原眞弓(とみはらまゆみ)訳
『小さなトロールと大きな洪水』
(講談社文庫、平成23年9月)
 ※初出は講談社 ムーミン童話全集、平成4年(1992)6月。
  講談社青い鳥文庫、平成11年2月に再録。

来年はヤンソン生誕100年のためか、
本屋で見かける機会も増えてきましたので、
1冊手に取ってみることにしました。

ムーミンといえばアニメの印象が強いのですが、
私が生まれたころには最初の放送が終わっていました。

その後の再放送で度々見かけていたからか、
ムーミンやスナフキンの姿かたちは覚えていましたが、

当時こうしたファンタジー系のお話に
夢中になることはほとんどなかったので、
今に至るまで、一体どんな物語なのかは知らないままでした。


最近になって興味が出て来たものの、
どれから読んだら良いのかわからなくて、
『たのしいムーミン一家』と『ムーミン谷の彗星』を購入しましたが、

舞台設定の説明もなく、
いきなり話が展開してくので、
違和感が大きくなって中断してしまいました。

そこで、
1番最初にさかのぼれば良いのかなと思って、
今回『小さなトロールと大きな洪水』を読んでみると、

ムーミントロールって何?
という基本的なところから説明されていて、

またこれから様々な物語が展開していく
「ムーミン谷」に辿りつくまでの経緯も明らかになって、

ムーミン・シリーズを読み進めていく上での、
土台が整えられているように感じました。


これなら他の作品も楽しめそうです。

シリーズは9冊しかないので、

不思議な不思議な、
しかし北欧のほの暗さも感じさせる、
独特なファンタジーの世界を楽しんでいこうと思います。


※Wikipediaの「トーベ・ヤンソン」「ムーミン(アニメ)」を参照。

2 件のコメント:

  1. またまた高校同級生です。ムーミンは私も大好きです。作者の伝記を書いている方が夏にフィンランドから来日して講演が有り聴いてきました。おそらく翻訳が出ると思います。ムーミンに出てくる登場人物のモデルのことやガルムという雑誌の表紙に登場したムーミンのイラストのことなどを聞いてきました。

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  2. コメントありがとうございます。ムーミン、私にはずいぶん不思議なお話に思えます。でもまたそれが良い心の糧になるはずですので、1冊ずつ読んでいこうと思います。

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