2013年7月31日水曜日

【読了】吉川英治著『宮本武蔵(五)』(新潮文庫)


吉川英治著
『宮本武蔵(五)』
(新潮文庫、平成25年6月)
 ※全編の初出は
  『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から
   昭和14年(1939)7月11日まで。

『宮本武蔵』の第5巻を読み終えました。

全8巻のはずなので、
後半にさしかかったことになります。

あちらこちらに物語を広げられるだけ広げている段階でしょうか。

吉川英治なればこそ、
退屈せずに読み進められますが、

今後の展開がいまいち予想できないため、
多少ペースダウンしてしまいました。

でもこの際なので、
今回は必ず読了しようとは思っております。

では第6巻へと進みましょう。

【読了】Rudyard Kipling, The Jungle Book(PR Level 2)

やさしい英語の本、通算48冊目、
Penguin Readers の Level 2の7冊目は、

イギリス領インドの大都市ボンベイに生まれた
イギリスの小説家、

ラヤード・キップリング(1865.12-1936.1)の
小説『ジャングル・ブック』(1894・95年刊)を読みました。


Rudyard Kipling
The Jungle Book

Retold by David Ronder
(Penguin Readers Level 2)
2000年刊(8,298語)

『ジャングル・ブック』の題名は、
子どものころから知っていました。

恐らく1967年10月に公開された
同名のディズニー映画の影響だと思いますが(日本公開は1868年8月)、

私が生まれる数年前のことなので、
映画を実際に観た記憶はありません。

2003年に『ジャングル・ブック2』も公開されていますが、
日本未公開のためか、気に留めることはありませんでした。


最近、金原瑞人氏の翻訳による
美しい表紙の2冊を手に取る機会があり、
読んでみようと思っていたところ、

やさしい英語でも読めることを知り、
先にリトールド版のほうを読んでみることにしました。




金原瑞人訳(第Ⅰ・Ⅱ部 計2冊。偕成社文庫、平成2年7月)


ジャングルで、
狼に育てられた少年と、
黒豹に熊、蛇、猿、虎といった
さまざまな動物たちとの交流、

村に戻った少年と村人たちとの交流が、さまざまな側面から描かれています。

一つの長大な物語ではなく、
短編をいくつか書き連ねていくうちに
緩やかな統一感が生まれた感じの作品です。

動物と会話できる少年の目から見た動物たちの世界、
狼に育てられた少年の目から見た人間の世界という、
ふつうではありえないユニーク視点をもったお話です。

子供のころにアニメを観て、
それから訳本を紐解いていたら、
自分にとって大きな存在になっていたかもしれないと思いました。

大人の私が読むと、
やはり多少の違和感があったことは告白しておきます。

小学生くらいまでに読んでおきたかったなと思いました。


邦訳は詳しく調べていませんが、
それほど出ていないようです。

 木島始 訳(福音館書店、昭和54年7月)

 西村孝次 訳(角川文庫、改版、平成7年2月)

 西村孝次 訳(正続 計2冊、学研世界名作シリーズ、昭和49年)

 岡田好恵 訳(講談社青い鳥文庫、平成13年11月)

 足沢良子 訳(ぎょうせい、少年少女世界名作全集、新装版、平成7年2月)

もう少し調べてから、またアップします。


※48冊目。計388,221語

※Wikipediaの「ラヤード・キップリング」「ジャングル・ブック」の項目を参照。

2013年7月8日月曜日

【読了】Daniel Defoe, Robinson Crusoe (PR Level 2)

やさしい英語の本、通算47冊目、
Penguin Readers の Level 2 の6冊目は、

イギリスの小説家、
ダニエル・デフォー(1660-1731.4)の
小説『ロビンソン・クルーソー』(1719年刊)を読みました。


Daniel Defoe
Robinson Crusoe

Retold by Nancy Taylor
(Penguin Readers  Level 2)
2000年刊(9,711語)

少年時代に、
熱中して繰り返し読んだ一冊が
『ロビンソン漂流記』でした。

少年少女世界文学全集の類で、
いつの間にか両親が購入していたものなので、

誰の編訳だったのか、
どこの出版社だったのか記憶が定かでありません。

やさしい英語で読む前に、
どうせなら最新の訳をと思い、


武田将明氏の全訳による河出文庫(平成23年9月)
を購入し読みはじめたのですが、

完訳は多少まわりくどいところもあり、
やさしい英語版のほうを先に読み終えてしまいました。

こちらは歯切れの良い短めの英文で、
小見出しをたくさん立てて、先へ先へと読みやすくする工夫がされており、
楽しんで読み終えることができました。

久しぶりに「ロビンソン」の世界を楽しむことができまいた。


まだ読んだことはありませんが、
『ロビンソン・クルーソー』は続編(第2・3部)が書かれており、

岩波文庫には第2部まで収録されていますが、
それ以外は第1部のみ訳出されているようです。

以下に手に入りやい邦訳をざっと調べてみました。

増田義郎 訳
『完訳 ロビンソン・クルーソー』
(中公文庫、平成22年10月)
 ※初出は中央公論新社〔単行本〕平成19年6月。

海保眞夫 訳
『ロビンソン・クルーソー』
(岩波少年文庫、平成16年3月)

伊集院静 編訳
『ロビンソン・クルーソー』
(講談社、痛快世界の冒険文学、平成11年4月)
 ※『伊集院静のロビンソン・クルーソー』〔講談社、平成14年6月〕として再刊。

鈴木建三 訳
『ロビンソン・クルーソー』
(集英社文庫、平成7年3月)

阿部知二 訳
『ロビンソン・クルーソー』
(岩波少年文庫、改版、昭和57年1月)

坂井晴彦 訳
『ロビンソン・クルーソー』
(福音館書店、昭和50年3月)

平井正穂 訳
『ロビンソン・クルーソー(上・下)』
(岩波文庫、改版、昭和42年10月・同46年9月)
 ※第2部も含む。

佐山栄太郎 訳
『ロビンソン・クルーソー ―生涯と冒険―』
(旺文社文庫、昭和42年)

吉田健一 訳
『ロビンソン漂流記』
(新潮社文庫、改版、昭和26年6月)


恐らく完訳は、
武田将明氏の河出文庫と
増田義郎氏の中公文庫とで十分なので、

編訳でよく出来てるのはどれなのか、
いくつか読み比べてみたいと思います。


※47冊目。計379,923語

※Wikipediaの「ダニエル・デフォー」「ロビンソン・クルーソー」の項目を参照。