2011年4月29日金曜日

マザー・テレサ『日々のことば』6月より

ジャヤ・チャリハ&エドワード・レ・ジョリー編、いなます みかこ訳
『マザー・テレサ 日々のことば』
(女子パウロ会、2009年11月。初出は2000年6月)より。
※印は栗木によるコメントです。

◆6月8日
喜びは愛。
 喜びは、愛に燃える心の当然の実りです。
 喜びは、なくてはならないものであり、
 眼に見える力の源。
 わたしたちのともしびは、
 愛による犠牲で燃え続けるでしょう。
」182

※喜びを大切にする。
 まずは自分の喜びを。

 自分が喜んでいない状況で、
 相手を喜ばせることができるだろうか。

 自分の心に、
 安定的な喜びの火がともっていることが
 大前提だと思います。

 その上で、少しずつ、周りの人々にも、
 喜びの輪を広げていけたらいいな。

 でも自分の心が
 喜びで満たされているのはどんな時か、
 と考えてみると、

 たくさん寝て、頭がすっきりしているとき、
 仕事し過ぎて疲れていないとき、
 でしょうか。

 まずは健康体であること、
 が大切ですね。


◆6月20日
遠くにいる人たちを愛するのは、
 簡単なことです。
 インドの飢えた人たちのことを考えるのも、
 とても簡単なことなのです。

 あなたはまず自分の家庭に、
 次にお隣に、
 そしてあなたの住んでいるところ、
 それからあなたの街に、
 目を向けなくてはなりません。
 それから、初めて外に向かうのです。
」195

※どちらかといえば、
 遠くにいる人たちへ、
 惜しみない愛を与えつづけた方のように思えるだけに、
 深みのある言葉です。

 自分と直接関わっていない人たちに、
 間接的に愛を与えること。

 それよりも、まずは
 やはり自分自身を愛し、
 家族を愛し、自分の内側を固めてから、
 はじめて外へ目を向けること。

 言われてみれば、
 当然、身内の方が大切ですね。
 大切な言葉です。

 自分自身にとっても見に染みます。


◆6月21日
もし、わたしたちが罪でいっぱいなら、
 神はわたしたちを満たすことはできません。
 たとえ神さまでも、
 すでにいっぱいのものを満たすことは、
 おできにならないからです。

 ですから、わたしたちは空っぽになるために、
 ゆるしが必要なのです。
 そうすれば、
 神がわたしたちを、ご自身で満たしてくださるでしょう。
」196

※なぜ祈るのか。

 自らの心のなかが、
 もやもやしたもので満たされていたのでは、
 へり下った謙虚な気持ちで、
 物事を見つめることは難しいでしょう。

 日々祈っていると、
 自分の心のもやが晴れて、
 だんだんと空っぽになっていくのを
 感じることができます。

 私ごときちっぽけな人間が、
 という気持ちを思い出して、
 謙虚な気持ちを取り戻せるようになります。

 月に1回とか、
 週に1回とかでは余り効果はないでしょう。
 それくらい、私たちの心は汚れやすいものです。
 日々の祈りで、
 心の汚れをリセットする週間をもてるといいな。


◆6月22日
つつましい仕事から離れてはいけません。
 こういう仕事はだれもしようとしないからです。
 仕事が小さすぎるということはありません。
 わたしたちはとても小さいので、
 小さいやり方で物事を見ているのです。
 たとえ、わたしたちがだれかのために、
 ちょっとしたことをしたとしても、
 全能の神は、すべてを偉大なこととして見てくださいます。

 偉大なことができる人たちは、世の中にたくさんいます。
 けれど、つつましい仕事をする人たちは、
 ほんとうに少ないのです。
」197

※どんな仕事も大切。
 むしろ小さくみえる仕事、
 だれもやろうとしない仕事ほど、
 大切だと思っておきたい。

 仕事について、
 一般にあまり評価されないような仕事について、
 ありがたく、大切に思える心を養っておきたい。

 神さまの、もしくは天の与えていただいた縁、
 を大切にして、目の前のことに力を注ぎ込みたい。

 これは、
 わかっているように見えて、
 案外できないことです。


◆6月26日
わたしは、ことを大規模に進めるのには賛成しかねます。
 わたしたちにとって大切なのは、一人ひとりなのです。
 ひとりの人を愛するためには、
 ほんとうに親しい間柄にならなくてはならないのです。
 もし、数がそろうまで待っていたら、
 数の中に一人ひとりを見失うでしょう。
 そして、もう二度と、
 その人に愛と尊敬とを表すことができないでしょう。

 わたしは一対一の接し方を信じます。
 わたしにとっては、どの人もイエスさまなのです。
 イエスさまはひとりだけですから、
 今接しているこの人が、わたしにとっては、
 この世界でたったひとりの人なのです。
」201

※目の前の一人ひとりを大切に。

 仕事の世界でも同じことでしょう。
 十年先、二十年先のビジョンも大切ですが、

 目の前の一人のお客さまへの対応を疎かにしていては、
 何も生まれてこないでしょう。

 お客さま一人ひとりを、
 イエスさまに見ることは、
 仏教徒の私には違和感がありますが、

 お客さまを物として扱わないのは当然のこととして、
 自分の家族であるかのように扱うこと、
 は、日本ではよく見られる考え方だと思います。

 実際の家族ではないわけですが、
 もし家族だったらどうなのか、
 相手のみになって考えることは、
 どの仕事でも大切んことだと思います。

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